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マイナンバー制度をがっつり勉強する

マイナンバー制度の概要、そして詳細を理解することを目的としたブログです。

マイナンバー成立の経緯と歴史。実は40年も前から検討されていた?

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2016年1月からはじまったマイナンバー制度。人によってはいつの間にか決められたとか、不安要素があるのにとか、思っている人もいるかもしれません。

 

あっという間に決まってしまった印象のあるマイナンバー制度

たしかに、2013年の第2次安倍内閣がはじまってから、急ピッチで決まってしまったような印象はあります。「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」という法律をもとに、2016年から「社会保障・税番号制度」(これがマイナンバー制度の正式名称です)が導入されることが決まったと考えると、その期間わずか3年ばかりということになってしまいます。

政府の広告やTVCM等も2014年頃に本格化しましたので、よりあっという間に決まったと思った方もたくさんいるでしょう。人によっては政府の陰謀であるとか、今後日本は住みにくくなるとか悲観していた方も少なくありませんでした。この時期は政府による各種法律の制定や憲法改正に関する話題がニュースを賑わせていたことも、このような見られ方をされた要因だったのかもしれません。

 

しかしながら、実際のところ、マイナンバーに似た制度は実はずっと昔から検討されていたのです。もちろん、それだからマイナンバー開始はしょうがないということではありませんが、経緯を知っておけばよりマイナンバーについて深く理解できるかもしれません。

それでは成立に至るまでの歴史を下記で紹介していきます。

 

1968年「国民総背番号制」の検討

まずはじめは、なんと40年以上も前。その時に検討されていた国民総背番号制です。これは国民すべてに個別番号を割り当てる制度で、日本でも成立したマイナンバー制度にとても近い考え方です。近しい制度はすでに世界各国で導入されており、古いところだとアメリカが1936年に、イギリスで1948年に、最近だとオランダが2006年、ドイツで2009年に税務識別番号制度が開始されています

日本においては見出しの通り1968年(昭和43年)に佐藤栄作内閣が制度の導入を目指したが、多くの反対にあい成立はとん挫しました。特に当時の主目的が個人の所得を明確にすることで、高所得者からの税収を増やすことでしたので、国民からの反対も多かったのです。

 

1980年「グリーンカード制度」の検討

次が1980年のグリーンカードです。グリーンカードとは少額貯蓄等利用者カードのことで、これは1980年当時にあった「少額貯蓄に対する非課税制度(いわゆるマル優)」を利用した不正を阻むことが目的でした。

このカードに納税者番号を割り振ることで、利子・配当所得といった小額資産性所得についても政府が把握できるようにしたかったのです。この点がマイナンバー制度に近いと言えますね。1984年1月からの導入が計画されましたが、導入直前に個人の自由を奪うといった反論が出て、延期の末に1985年に法案の廃止が決まりました。

 

2002年「住民基本台帳カード」の発行

そして、まだ記憶に新しいのが2002年に開始された住民基本台帳カード、住基ネットです。登録される情報は基本的に氏名・生年月日、住所・性別で、本人確認手段や行政手続きの簡素化が期待されました
しかしながら、開始から10年が過ぎる今でも普及率は成人人口の5%程度で、残念ながら制度が機能しているとは言えません。実際、住基ネットに加入しなかった自治体も少なくなかったのです。

 

2013年「マイナンバー制度」の施行

上記のような流れを経て、2016年にとうとうマイナンバー制度がスタートしたのです。マイナンバー制度は過去の制度の流れをくみつつも、内容は当然異なるところもあります。

たとえば、行政手続きの簡素化(国民健康保険の加入登録、国民年金の第3号被保険者の認定など)という目的は一緒ですが、マイナンバーが使われる下記3つの分野は住基ネットにおいては想定されていませんでした。

  • 社会保障
  • 税金
  • 災害補償

このように、マイナンバーでは住基ネットよりも、さらに多くの場面で用いられることが想定されています。上述しましたが、住基ネットで必要な情報は基本的に氏名、生年月日、性別、住所だけでしたが、マイナンバーではそれよりずっと多くの個人情報が登録されます。このあたりが、多くの人がプライバシー漏えいを危惧する理由です。

 

とにもかくにも、2016年1月よりマイナンバー制度はスタートしました。ただ、始まりはしたものの、マイナンバー制度が成功か失敗かというのは判断できる時期ではありません。今後も注視していく必要があるといえるでしょう。

実際、プライバシー漏えいの問題、国家による情報管理の問題、また既に似た制度を導入しているアメリカなどで起こっている問題など、制度の将来についての懸念は既に多くの人が不安を述べています。

海外の事例については、下記記事にも詳しいのでぜひ併せてご覧ください。

 

 

2017年からはマイナンバーの利用も本格化していきます。その間に、個人として自衛の手段を念のために勉強しておいても決して損はないでしょう。

お読みいただきありがとうございました。