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マイナンバー制度をがっつり勉強する

マイナンバー制度の概要、そして詳細を理解することを目的としたブログです。

住基ネットとマイナンバーってどういう関係があるの?

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2002年から開始された住基ネット、もしかしたらご存じない方もいるかもしれません。
これは正式には住民基本台帳ネットワークといって、住民基本台帳(氏名・生年月日・性別・住所が記載された住民票のようなもの)を、各市町村でネットワーク化して共有できるようにしたシステムのことです。

後述するように、この制度はマイナンバー制度とも近しいところがあります。それが2016年1月からマイナンバー制度が始まるにあたって、どのように変化するのか、どのような関係性になるのかといったことを本記事ではご紹介していきます。

まずは住基ネットについて簡単な説明から始めます。

 

住基ネットの目的と現状

住基ネットは上述のように住民基本台帳をネットワーク化することで、全国共通で本人確認を可能にしたり、それによって行政手続きを簡略化することを目的としていました。マイナンバー制度とも趣旨は近いところがある制度だったのです。

利用する人には「住民基本台帳カード」が配布され、身分証明書としても使うことができました。ただ、残念ながらこの制度は十分に普及することはありませんでした。国が2,000億円もの予算をかけたものの(システム構築などの初期費用も含めれば1兆円を超えるかもしれないという試算もあるそうです)、2015年3月末時点の普及率は約5%程度にとどまっています。未だ導入をしていない自治体も数多くあるのが現状なのです。

また、配布されるカードの用途も(マイナンバーと比較すると)決して多くはありません。主に住民票や印鑑証明の取得、電子申告による納税といったところです。そういった事情もあり、住民基本台帳カードの発行は2015年いっぱいで取りやめられており、今後はカードの有効期限が過ぎたものからマイナンバーの個人番号カードに切り替えることになっています。

 

住基ネットの制度はなくなってしまうの?

上記を読んでそう思った方もいるでしょう。2,000億円もつかったのに、税金の無駄遣いだと思った方もいるかもしれません。

確かに住基カード自体はマイナンバーの個人番号に切り替えられ、今後はどんどんなくなっていきます。しかしながら、住基ネット自体はマイナンバー制度の利用の際に連携して使われることになっています。ですから、住基ネットの制度自体がなくなるわけではありません。

実際のところ、マイナンバー制度が始まるにあたって、国民にマイナンバーを割り当てる際や、個人番号カードのシステム構築にあたっては既存のシステムとして既に稼働していた住基ネットが非常に役立ったと言われています。

 

住基ネット未接続の自治体は対応が大変だった

上述の内容だと、マイナンバーを導入するにあたっては住基ネットのシステムが必要だったともとれます。だとすると、住基ネットを導入していなかった自治体はどうしたのでしょうか。実は、まさしくその通りで、マイナンバー開始にあたって大急ぎで住基ネットのシステムを導入したそうです。ですから、かなりの自治体で2015年度は非常に忙しかったようです。

ちなみに、そうして住基ネットを拒否したことで話題になったのが福島県ある矢祭町というところです。住基ネット開始当初は他にも東京都国分寺市や神奈川県横浜市なども住基ネットを導入しませんでしたが、開始数年経つとこうしたいくつかの自治体も、国の軍門にくだるかのように、住基ネットを導入していきました。そんな中、開始当初から13年間抵抗し続けたのがこの矢祭町なのです。2015年3月30日、全国で一番遅く、マイナンバーのために住基ネットと接続することになったのです。

また、このシステムの連携にあたってうまくいかない自治体もあるようです。2016年の1月末には、いくつかの自治体でシステムエラーが相次ぎました。東京国分寺市や千葉県我孫子市などがそうで、マイナンバーのシステムが接続している住基ネットのサーバーが不安定だったことが原因だったようです。そのため、個人番号カードの交付ができないといったトラブルが発生したのです。まだ始まったばかりのマイナンバー制度、今後もこうしたシステムトラブルには気を付ける必要がありそうです。

 

 

マイナンバーに期待されるのは住基ネットの失敗を教訓とすること

上述したように住基ネットは運用開始から約13年間で2,000億円もの税金が投入されたにもかかわらず、普及率はわずか5%と残念な結果に終わってしまいました。ただ、趣旨としては近しいマイナンバー制度を運用するにあたって、そこから学べることも少なくはないはずです。マイナンバーが開始されて1か月の今だからこそ、教訓を活かして、マイナンバーの運用をしてほしいなと思うところです。

 

 

具体的にどういった点を教訓にして、どうマイナンバーに活かしていくべきかといったところは、また改めて別の記事で考えてみたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。