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マイナンバー制度をがっつり勉強する

マイナンバー制度の概要、そして詳細を理解することを目的としたブログです。

世界各国のマイナンバー制度事例と分類

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2016年1月から始まったマイナンバー制度ですが、当ブログでもお伝えしてきたとおり、世界の様々な国で既に類似の制度は行われています。代表的な国としては下記があります。いくつかについては当サイトでも、既に記事で詳しくご紹介していますのでぜひご覧になってください。

 

各国の制度の名称

  • デンマーク(国民登録制度)
  • エストニア(国民ID制度)
  • 韓国(住民登録制度)
  • スウェーデン(個人番号制度)
  • フランス(住民登録番号制度)
  • アメリカ(社会保障番号制度)
  • オーストリア(中央住民登録制度)
  • ドイツ(納税者番号制度)
  • シンガポール(国民登録制度)
  • イギリス(住民登録番号※2011までに完全廃止)

これまで紹介してきたとおり、いずれの国でもそれぞれ課題があります。日本としてはそうした国々に学ぶことでよりよい制度にできるのではないかと思います。

 

マイナンバー制度3つの分類

上記のようにさまざまな国で行われているマイナンバー制度ですが、運営方針によって大きく3つにわけることができます。それぞれについて簡単にご紹介します。

フラットモデル

マイナンバー1つによってさまざまなジャンルの情報を管理する方式です。代表的なのはアメリカで、アメリカでは社会保障番号1つで税金、年金、医療、自動車登録、運転免許、社会扶助全般、銀行やクレジットカードなどの民間サービスまで非常に幅広い分野を扱っています。

1つの番号でさまざまな情報を管理できる利便性はありますが、一方で社会保障番号1つが流出したら個人情報がたくさん流出しやすいというデメリットもあります。実際、社会保障番号が流出することによる個人情報の漏えいはアメリカの社会問題となっています。2005年からはこうしたセキュリティ、さらに過激化するテロへの対策も踏まえて、ICカードを一気に普及させるなど対策も行われました。しかし、いまだ成りすまし等の犯罪は多数起きています。

アメリカ以外にはスウェーデン、韓国、エストニアなどが代表的なフラットモデルの国として知られています。

セパレートモデル

次にセパレートモデルですが、これはフラットモデルとは逆に、マイナンバー1つで扱える分野を限定しましょうという考え方です。たとえば、医療は医療固有の管理番号、年金には年金固有の管理番号を用いるといったイメージです。

ドイツではマイナンバーは「納税者番号制度」という名称の通り、税金分野における手続きである給与源泉徴収や年金源泉徴収などでしか利用することができません。フラットモデルのように行政分野を横断して1つの番号で管理しようとするのは、過去に既に違憲として定められています。背景には東西分裂、ナチス時代に権力によって個人を管理していたことへの反省もあるようです。

メリットとしてはプライバシーの保護、セキュリティの強化があります。仮にマイナンバーが流出しても、そこから医療や年金に関する情報を引き出されることはありません。さらにドイツの場合には独立した第三者機関として「データ保護観察官」という組織を定めています。これによって、公権力による個人情報の悪用を防ぐのです。

セクトラルモデル

次にセクトラルモデルですが、これは基本となるマイナンバーを用いて、それをもとに各分野については異なる分野として使用するというものです。代表的なのはオーストリアですが、ここでは国民登録番号に加えてPINと呼ばれる別個の暗号を加えて、基本となる税金や年金、医療に加えて、26にも及ぶ分野の情報を管理することができるようになっています。

電子申請する際に日本でいうところの個人番号カードである、市民カードが使われます。その時に個人のマイナンバーだけではなく、PIN(ssPIN)と呼ばれる番号を用いることで、ようやくログインできるようになります。つまり、認証を段階的にすることでセキュリティを高めているのです。

 

日本のマイナンバー制度について

では、日本のマイナンバー制度は上記3分類のなかでは、どこにあてはまるのでしょうか。考え方はいくつかありますが、セクトラルモデルが最も近いと言えそうです。

まず日本で使われる12ケタは意味を持ちません。これはオーストリアと同じです。一方、フラットモデルではそれぞれ桁が生年月日や性別を意味したりしています。

次に使用分野についてですが、日本ではマイナンバーの利用範囲は税・社会保障・災害対策に限定されています。これもオーストリア、もしくはドイツに近い考え方です。特に日本では上述したオーストリアのPINの仕組みと近い方式をとっています。

そのあたりを踏まえると、まずフラットモデルではなく、セパレートよりはセクトラルモデル寄りだと言えそうです。

 

 

以上、世界各国のマイナンバー制度について紹介しました。お読みいただきありがとうございました。