マイナンバー制度をがっつり勉強する

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マイナンバー制度でIT業界はボロ儲け?

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マイナンバー制度が導入されたことで、仕事が増えた業界、逆に減ってしまう業界というのがあります。儲かりそうと思える代表的な業界がIT業界ではないでしょうか。

 

マイナンバー導入による多数のシステム改築

マイナンバー導入にあたって、政府・地方自治体ともに急ピッチでITシステムが構築されました。いったんは運用を開始していますが、今後は医療や金融サービスとも連携する予定ですから、さらに追加のシステム構築の仕事が増えていくでしょう。

こうした公的なシステムだけではなく、民間のシステムにおいても同様です。たとえば、証券会社などに登録している人だと、既にマイナンバーの登録をした人もいるかもしれません。表面上は入力項目が1つ増えただけのように思えますが、作る側としてはデータベースをつくったり、重複が出た時のエラー設定をしたりと、実は思っている以上の労力をかけているはずです。こうしたマイナンバーによるシステム改修の市場規模は一説では3兆円以上とも言われているそうです。

システム開発に関わった企業

では、どのような企業が開発に関わっているかですが、公的なシステムについてはそのほとんどが大手企業のようです。たとえば、マイナンバーの中核となるシステムをつくっているのは、NTTコミュニケーションズ、NTTデータ、富士通といった一流の企業です。また、サーバー関連についてはNECが中心を担っているそうです。

これに加えて、上述した証券会社やクレジットカード会社、銀行など、業務内でマイナンバーを必要とする会社のシステム改築においては、大手企業のみならず、中小企業も競争に参加している可能性があるでしょう。それらを含めて、規模的には3兆円以上といわれているそうです。マイナンバー制度の開始は、特需であったと言えそうです。

大手が独占?問題視される官製談合

ちなみにですが、上述のようにマイナンバー関連のシステムについては、その多くを大手企業が受注しています。その多くは内閣官房が組織した「情報連携基盤技術ワーキンググループ」内の企業であったということで少なからず批判を受けています。発注が入札方式ではなかったという指摘もあるようです。

また、マイナンバーのシステム発注については、2015年10月頃に担当室長による、IT企業との癒着、金銭の貸付ががあったことが報じられました。とても優秀な方だったようですが、この収賄容疑も、マイナンバーのシステム開発に疑念を投げかける一端となってしまったと言えるでしょう。

以上、マイナンバーのシステム開発にあたっては、さまざまな問題も指摘されていましたが、とにかくIT業界にとっては大きな機会となったことは間違いないでしょう。

 

新たに生まれた関連ビジネス

もう1つ、システム開発だけではなく、マイナンバーが導入されたことで、個人番号を収集するサービスや、ウイルス対策ソフト、セキュリティソフト、さらにはマイナンバーの管理を代行するようなサービスも新たに生まれてきました。下記のような例があります。

  • マイナンバー収集・保管サービス(株式会社オービックビジネスコンサルタント)
  • マイナンバー収集時の本人確認書類の保存サービス(アカウンティング・サース・ジャパン)
  • 企業のマイナンバー管理(セコムトラストシステムズ株式会社)
  • セキュリティソフトのマイナンバー対応(トレンドマイクロ株式会社)
  • 中小企業向けマイナンバー管理サービス(株式会社マネーフォワード)

まだまだこれから本格化していく予定のマイナンバー制度です。今後は年金・医療分野におけるマイナンバーの活用や、マイナポータルの運用開始、相続税や所得税の確定申告での記入、そして民間企業サービスでの利用など、ますますシステムの改築や、新たなサービスの需要が生まれてくることが予想できます。

今後、どのようなサービスが生まれてくるのか注視する必要があると言えるでしょう。

 

懸念されるシステムエンジニア不足

このように、マイナンバー制度が始まったことで、多くのIT企業が特需と言える状況になっているようです。一部の企業ではぼろ儲けと言ってもいいような状況もあるのかもしれません。

しかしながら、今後全く問題がないわけではありません。問題視されていることの1つは、システムをつくる人材の不足です。これはマイナンバーのシステムに限ったことではなく、日本全体としてIT人材が足りないという声が上がっているようです。IT人材白書2015でもそうしたデータが記載されています。2014年の時点で約900社の8割以上がが質・量ともに人材が足りないとアンケートに回答しています。

多発するシステム障害

その影響もあってか2016年1月に制度が開始されてから、実はさまざまなところでシステム障害が起きています。全国の自治体でマイナンバーカードの暗証番号を設定できなかったり、カードの交付が予定よりずっと遅れていたり、本来同じ番号が出ないはずが出てしまったりといったような障害がすでにニュースになっています。

マイナンバーには今後さまざまな情報と連携する予定です。それだけに流出・漏えいが起きた時の被害というのは大きくなることも予想されます。今後のさらなるシステム開発等に向けて、量・質ともに担保されたシステムエンジニアを育成していくことが課題となってくると言えるでしょう。

 

以上、マイナンバー制度によるIT業界への影響についてでした。

 

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