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マイナンバー制度をがっつり勉強する

マイナンバー制度の概要、そして詳細を理解することを目的としたブログです。

マイナンバー関連業務の増加で人材派遣業界はウハウハ?

マイナンバーで得する・儲かる仕事

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前回の記事ではマイナンバー導入で郵便業界が儲かっているのかを考えました。

mynumber.hatenadiary.jp

今回は人材派遣業界について見てみます。

 

増えるマイナンバー関連の事務処理

マイナンバーが導入されて、いろいろ手間取っている人たちとして、大企業の総務部門というのがあると思います。マイナンバーの管理・保管は当然人が多ければ多いほど大変です。大企業の場合にはグループ連結で1,000人とか10,000万人なんてこともざらです。すべての人の情報をきちんと管理するというのは相当な手間になるはずです。

おそらく、多くの大手企業では専任とは言わずとも、かなりマイナンバー業務の比率の高い担当者を設置しているはずです。彼らの仕事は、まず社内規定を作ることから始まり、実際に個人番号を収集して本人確認、さらにはその正誤の確認や、運用の仕組みの確立など多岐にわたります。

忙しい間は派遣社員さんの手を借りる企業が多い?

こうした状況において、企業の多くでスポット的に派遣社員を雇っていることが予想されます。マイナンバー関連の事務処理が多い期間について、通常業務を派遣社員さんに助けてもらおうということです。

また、マイナンバー導入にあたっては、システム構築が相次いでいる状況でのSEさんの不足、コールセンターの新設といったニュースもありました。これらも人材派遣業界にとっては追い風になっていると言えるでしょう。実際に、人材派遣業界はマイナンバー関連業務の増加で儲かっているのでしょうか?

 

人材の管理コスト増加で増える負担

マイナンバー開始前である2015年9月に人材派遣会社を対象に行われたアンケートがあります。それによれば上述したような、「派遣社員を採用する企業が増える」ことについて前向きにとらえているのはごくわずかということでした。

一方でデメリットとして、「セキュリティ対策の強化が必要になる」「業務負荷が増える」が約7割、「従業員教育が必要」が約5割の会社が負担を懸念しているようです。

懸念されるオペレーションコストの増加

いずれも納得のいくものです。派遣社員を管理する人材派遣業界としては、万が一でも個人情報が流出しないように気を付ける必要があります。また、その点について社員が学ばなければならないというのも、確かに決して簡単なことではないはずです。

そして、業務負荷の増加についてですが、まずすべての社員、そして扶養家族のマイナンバーを収集する必要があります。これは冒頭で大企業の例を出しましたが、実は多くの派遣社員を管理している人材派遣会社こそがこの点について非常に多くの手間を要することになるのです。

登録型の派遣会社の場合だと、登録スタッフの人数は数千~数万というところがほとんどです。そうなると、1人ひとりのマイナンバーを回収するだけでも非常に手間と時間がかかります。

既存業務も大変に

さらに、既存の手続きである健康保険や社会保険、雇用保険等の手続き、それから源泉徴収についても、今後はマイナンバーが必要になってきます。マイナンバー導入によって新しく仕事が増えることに加えて、既存の業務においてもフォーマットを変更したりといった必要が出てきます。小さな人材派遣会社の場合には、そういった仕組みを変更する人材がおらず、会社の業績を圧迫する要因にすらなりかねないように思われます。

これだけ考えると、マイナンバーによって人材派遣会社が儲かるということは、少々考えづらいように思えます。一方で、派遣社員を採用する企業としては、マイナンバーを管理する必要がないので、これは管理コストを節約できる点で有用です。冒頭で述べたように派遣社員の採用が増えるということも、可能性としてはあるように思えます。実際にそういった企業や統計があるのか、調べてみます。

株式会社パソナの場合

たとえば、パソナの2016年5月期 第3四半期 決算概要を見てみます。ざっくりと売り上げをみると、昨年比で約14%ほど増えていますが、営業・経常利益では逆に14%ほど減少しています。ただ、これはマイナンバーどうこうではなく、販間費や新規事業のための先行投資によるもののようです。

マイナンバー関連業務については、企業を中心とした外部委託活用が広がっているという認識があるようです。売り上げとしても前年同期比に比べて60%以上増えています。ノウハウ等も蓄積されて、今後はさらなる利益率の改善も見込んでいるとのことです。

まだまだ、マイナンバー制度の効果が見えるのはもう少し先になりそうです。他の企業でもどうなっているのか、どうなっていくのかを見ながら、また改めて様子を見てみたいと思います。

 

 

以上、お読みいただきありがとうございました。