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マイナンバー制度をがっつり勉強する

マイナンバー制度の概要、そして詳細を理解することを目的としたブログです。

マイナンバーで印刷業界は繁盛しているのか?

マイナンバーで得する・儲かる仕事

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これまで、マイナンバーで儲かっていそうな業界として、IT業界、郵便業界、人材派遣業界について取り上げてきました。そのシリーズの1つとして今回は印刷業界を取り上げます。

 

斜陽産業と言われる印刷業界の現状

まず最初は印刷業界の現状について考えます。印刷業界というと、ここ数年あまり芳しい情報を聞きません。インターネットが普及し、誰もがスマホで情報と接する現在、印刷物の需要は右肩下がりになってしまっているのが現状です。かつての人気雑誌がいくつも休刊になり、企業においてはペーパーレス化というのがどんどん推進されています。さらに、電子書籍も徐々に普及してきており、確実に印刷物は私たちの前から少なくなりつつあります。

市場規模の推移

実際のところ、印刷業界の大手である大日本印刷や凸版印刷、共同など大手も業績を伸ばしているところも少なくありませんが、その多くがデジタルサイネージやその他の新規事業であり、純粋な印刷事業をみるとどこも横ばいか縮小傾向にあります。

市場全体としては、平成14年には8兆円近い規模でしたが、平成24(2012)年には5.5兆円程度。残念ながら現在も徐々に下がっており、平成34年には約4兆円ほどになると見られています。20年で半分ほどの市場規模になると考えられています。

ブラック企業並みの働き方

そのような状況もあって、社員の働き方も健全ではない場合が多いようです。その要因となるのが、印刷業界特有の「待ち」の時間ができること。印刷には多くの人間が関わります。たとえば広告であれば、広告代理店のアートディレクター、デザイナー、下請けのデザイナー、クライアントはもちろん、さらには色校を見るスタッフ、そして印刷会社の人間などなど、これらの人とうまく連携を取れればいいのですが、人数が多いとそうもいかないのが実際です。

そうなると、必然的に多くなるのが待ちです。連絡が取れるまで待とう、そもそも印刷が刷り上がるまで待とう、色見本の現品がそろうまで待とうなどなど、様々な理由から待ちの時間が発生します。それが働く時間をどんどん後ろ倒しにしてしまうことにつながります。もちろん、会社によりけりではありますが、週に数日は終電後にタクシーで帰ったり、締め切りゆえに土日も出社したりということも珍しくないようです。

 

マイナンバーで増える印刷業界の仕事

では、マイナンバー制度が始まって、印刷業界ではどのような仕事が増えたのでしょうか?代表的なのは自治体がマイナンバーでの裏書処理の真偽を確かめるための「PASiD(パシッド)」というツールがあります。マイナンバーなどの煩雑な窓口処理をスムーズにすることで、効率的な業務の実現をサポートします。これは、凸版印刷の子会社である情報管理ソリューションのトッパン・フォームズ株式会社より販売されています。

さらに2016年1月には同じく凸版印刷がNTTデータとともに、保険業界向けのマイナンバー収集業務で協業することが決まっています。保険会社が行うマイナンバーの収集を代行するサービスのようです。

中小企業にはじゅうぶんな寄与はなさそう

このように、マイナンバー関連で大きく業績を伸ばすとしても、凸版印刷や大日本印刷のようなトップ企業である可能性が高そうです。これら2社だけで印刷業界全体の半分近い売り上げをあげています。ですから、これら2社が業績を伸ばすことで、印刷業界全体としては売上等に寄与する可能性は高いと言えるでしょう。

しかしながら、基本的には子会社や下請けの会社にいくのはこれまでとは大きくは変わらない仕事の可能性が高いです。マイナンバーが導入されたことで、さまざまな書類が新しくなったとは思いますが、それらの仕事の内容自体はこれまでとは大きくは変わりません。同じように、印刷をして、同じように待ちの時間も解消されることはないでしょう。

となると、中小企業にとってはこれまでと変わらない大変さがあり、やはり市場の縮小に四苦八苦することになるでしょう。

 

 

マイナンバーが導入されたことで、大手にとっては仕事が増え、繁盛という状況はあるかもしれません。しかし、それが業界全体に寄与するかというと、そういったことはなさそうです。今後、各社の売り上げがどのように推移していくか、見ていきたいと思います。

以上、お読みいただきありがとうございました。